「主体的に学ぶ力」を育むICT活用
~京都府久御山町での「ラインズeライブラリアドバンス」導入事例~

京都府久御山町
対象 京都府久御山町
学校情報 久御山町立全小中学校4校、児童生徒合計 約900人
利用コンテンツ ラインズeライブラリアドバンス
契約開始 2026年4月~

インタビュー

京都府久御山町教育委員会 学校教育課 課長補佐 兼 指導主事 白石 拓光 氏
京都府久御山町立東角小学校 教頭 野田 貴志 先生
              情報担当 藤崎 道教 先生

久御山町の教育について(教育委員会)

久御山町教育委員会 学校教育課 課長補佐 兼 指導主事 白石 拓光 氏
 京都府久御山町では、「一人ひとりが豊かな人生と社会を創造するために、自ら考え主体的に行動する生きる力の育成」を教育目標に掲げています。この目標実現のため、基礎学力の定着と主体的に学ぶ力、そして人との関わりを大切にしています。
 特に「言語力」と「自己指導能力」を二本柱とし、主体的・対話的で深い学びの実現を推進しています。少人数指導、地域連携、ICTや英語教育の充実を通じて、子ども一人ひとりに寄り添いながら、これからの社会に必要な力を育んでいます。

子どもたちに育てたい力とラインズeライブラリの導入の経緯(教育委員会)

 久御山町の子どもたちは、素直で意欲的、学校が大好きというのが特徴です。一方で、抽象的な概念になると理解に難しさが見られたり、学習習慣の定着に課題を抱えていたりすることがありました。その解決策として、町内の小中学校の教員が複数のデジタルドリルを比較検討した結果、「ラインズeライブラリ」の導入が決定しました。

▼特に評価した3つのポイント

1.基礎学力の定着
 習熟度別の豊富な問題により、つまずきに応じた反復学習が可能となり、個別最適な学びが実現します。前の学年の内容にさかのぼれる点も効果的です。

2.自己調整力の育成
 学習履歴から得意・不得意を把握し、次の学習につなげる力が育つことで、生涯にわたって学び続ける力の基盤を築きます。また、教員も学習過程を把握できるため、子どもの努力を的確に評価し、次のステップへ導くことができます。

3.学習習慣の定着
 「学校と家庭が同じ教材でつながる」ことで、日常的に学習リズムが生まれ、主体的に学ぶ姿勢の醸成につながります。

導入の決め手は「学習に集中できる設計」(学校)

久御山町立東角小学校 教頭 野田 貴志 先生
 教育委員会の方針と学校現場の実感が一致したことが導入の決め手でした。特に学校現場では以下の点が高く評価されました。

 ・学習に集中できるシンプルなUI
  子どもたちが直感的に操作でき、特性のある子どもでも混乱しにくく、学習に集中できる設計です。

 ・適度なゲーム性による主体的な学習意欲の向上
  ゲーム性が強すぎず、学習としての本質を損なわないバランスが、子どもの「ワクワク」を引き出し、主体的な学習意欲へとつながります。

 ・AI機能を活用した個別最適学習
  AI型ドリルが子どもの学力差に応じた課題提示を可能にし、きめ細かな指導に有効です。

 ・フレキシブルな活用
  子ども自身で問題レベルを選択できるだけでなく、教員が範囲を指定して課題を配信できるなど、指導と自主性の両面で活用できます。

 ・充実した解答解説とデジタルならではのスピード感
  一問一問に解答解説が付いており、問題の解説が一致しているため、子どもがつまずいた際にすぐに理解を深められます。紙のドリルでは得られない、デジタルならではの「スピード感」も大きなメリットです。
 

トライアルで見えた効果:「学びが止まらない」環境へ(学校)

久御山町立東角小学校 情報担当 藤崎 道教 先生
 昨年度のトライアル期間中に東角小学校の3年生で活用しました。単元のまとめには、教員の課題配信と子どもの自主選択学習を組み合わせ、授業・家庭学習の両面で活用が進みました。

■活用例
 ・単元のまとめで教員が課題を配信する
 ・子ども自身でレベルを選択して学習する
 ・家庭学習・自学への展開

■子どもの変化
 ・学習の過程や履歴について、視覚的に分かりやすい工夫がされており、適度なゲーム性を通じて学習への「ワクワク感」が向上
 ・操作性が高く、ストレスなく学習に集中できる
 ・間違えた問題も解答解説を確認しながらテンポよく進める
 ・類似問題に取り組むことで、つまずきによって学びが止まりにくくなる
結果として、「学びが止まらない」環境が生まれました。

■教員の変化(学校)
・学習履歴や正答率を一覧で把握する
・個別の声かけがしやすくなる 学習の「結果」だけでなく「過程」を見て指導できるようになり、声かけや指導のヒントとして有効だと感じています。

推進のポイント:現場に根付かせる仕組み(教育委員会)

 ICT活用の定着には、教員間のスキル差も課題となります。久御山町では次のような工夫で現場の力を引き出しています。

・ICTが得意な教員と苦手な教員を組み合わせた研修
・教え合い・学び合いの仕組みづくり
・ボトムアップ型の研修企画


 また、導入時にはラインズの担当者の丁寧なサポートもあり、異動してきた教員でも安心して活用できる環境を構築できました。

今後の展望:主体的に学ぶ力の育成へ(教育委員会×学校)

 東角小学校では、今後ラインズeライブラリを多角的に活用していくことを目指しています。

・個別最適化学習の推進
 習熟度の差に対応し、発展学習や家庭での自主学習にも活用することで、個別最適化学習を深化させる。

・非認知能力(自己調整能力)の育成
 子どもたちが自ら学習内容を選び、学びをデザインする力を育むツールとして位置付ける。

・充実した機能の活用
 フラッシュカード、アニメーション、情報モラル教材など、多様な機能を積極的に活用し、最大限に引き出す。

(教育委員会 課長補佐 兼 指導主事 白石氏)

 今後は、単なるツール活用にとどまらず、「久御山町としてどのような学びを実現するか」を軸に、教育委員会と学校が連携しながらICT活用を発展させていく方針です。
 子どもたちが「自分の強み・弱みを理解し、自ら学び続ける力」を身につけられるよう、今後も取り組みを進めていきます。