佐賀県 武雄市立橘小学校
eライブラリで理解度の把握と基礎基本の定着! ~学習履歴を活かした授業づくり~

 橘小学校では、一人一台のタブレットをはじめとする、さまざまなICT機器を活用して、子どもたちの思考力・表現力の向上を目指しています。今回は「ダウンロード学習(持ち帰り学習)」を活用したeライブラリの実践をご紹介します。(eLAつうしん 2020年3月増刊号)

学習履歴を活かして、スムーズな授業展開

▲ 予習でつまずきの多かったところを補う

<算数>4年:調べ方と整理のしかた

めあて:2つのことがらを調べる表をかこう

 この日の算数の授業は、「調べ方と整理のしかた」の単元の最後です。児童は、前日にeライブラリのドリル(ダウンロード学習)を使った宿題をしており、今回は既習内容から本時の学習範囲までの教材に取り組んでいました。
 「子どもたちの学習履歴から、クラス全体の正答率や総学習時間を確かめることで、指導が必要なところを焦点化できます」と松江先生。焦点化することで、スムーズな授業展開につながり、児童が考えを整理したり、友達同士で対話したりする姿が多く見られました。

使い慣れたドリルで、本時の内容を定着

▲ 学習メモ機能で、色を塗って仲間分けをする

 授業の最後は、先生から「みんなが今日学習したことがわかっているのかを確かめたいと思います」のかけ声でドリルが始まります。
 松江先生は、事前に「学習指示」機能を活用し、共通の課題を出題しています。児童は、問題文をよく読み、「学習メモ」機能を使って、ことがらごとに色を塗って仲間分けをします。そして、先生自作のワークシートでことがらの種類や数を整理して、ドリルの解答を導き出していました。

インタビュー

クラスの理解度に沿った授業づくり

 今回の授業は、単元の既習内容から本時の学習範囲(予習)までのドリルを宿題として出題し、その学習履歴を基に授業をつくりました。紙媒体の宿題では、採点や理解度の把握に時間が必要ですが、eライブラリは、成績確認の画面から一目でクラス・個人の理解度を把握できるので、授業づくりに大変重宝しています。
 また本校は、eライブラリを利用してから、「指導が必要なところ」が判断しやすくなり、クラスの理解度に沿った授業づくりをしやすくなりました。

松江 敦一郎 先生       

「マイページ」で学習意欲の向上

ねらい:達成感から学習意欲を高める

▲ 「マイページ」のイラストの変化や獲得したコイン・メダルに、ますます学習意欲が高まる子どもたち

 ドリルの終わりは、全員で「マイページ」を開いて、今日の頑張りを確かめます。「子どもたちはマイページが大好きです。イラストが変わったり、メダルやコインを獲得できるところが、達成感につながったり、次の学習への意欲につながっています」と松江先生。
 児童からは「イラストが次のステージに変わってる!」「メダルの色が変わった!」と喜びの声が挙がり、全員が嬉しそうにマイページを見ていました。


eライブラリ活用のねらい

●採点の時間短縮と理解度の把握をする。および、指導が必要なところを焦点化し、スムーズな授業展開につなげる。
●子どもたちが考えを整理したり、友達同士で対話したりする時間を確保する。
●ドリル学習の最後に「マイページ」を確認することで、達成感を得られるようにし、次の学習への意欲につなげる。

児童の感想

●問題が少し難しいと思ったけど、手で書く機能で「仲間」を色分けしたら解きやすくなって正解できました。eライブラリを使うと勉強がわかりやすいです。
●eライブラリで勉強すると、すぐに採点してくれたり、ヒントや解説で教えてくれたりするので、とてもわかりやすかったです。

インタビュー

学校の教育方針とeライブラリの役割

 本校では、学習活動で「ICT教育」「地域の方々とのコミュニケーション」「勤労生産活動」をバランスよく行い、『学力向上』を目標に学校経営を行っています。
 武雄市では、さまざまなICT機器が導入されており、学習内容の定着や活用場面において、効果的な活用を目指しています。eライブラリは、難易度別に多くのドリル問題が収録されており、児童が習熟度に合った教材で学習できます。また、すぐに正誤判定されるので、自分の進度で学習できるところが効果的です。「学習内容を理解させるのは教員」「理解したことを定着させるのは、多くの教材で繰り返し学習ができるeライブラリ」と考えています。
 これからも、児童が主体的に計画を立て、苦手なところを克服していけるように、学習活動の中でICT機器を効果的に活用していきたいと思っています。

校長 片渕 文徳 先生      

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