山口県 光市立大和中学校
「自立した学び」の土台づくり ~本時の定着に高校入試過去問、自主学習にドリルを活用~

 4小1中により作り上げた『15歳の大和っ子像』を最上位目標に掲げ、 学校運営を行っています。 今回は、高校入試過去問と10分間の自主学習でeライブラリを活用している実践を ご紹介します。
(eLAつうしん 2023年6月号)

本時の定着に向けて、高校入試過去問にチャレンジ

▲ 学習内容の定着に高校入試過去問に取り組む

<理科>2年:地球の大気と天気の変化

めあて:日本の四季の特徴を考えよう

 この日の授業は、春の天気の変化を学習したあと、既習事項の定着を目指し、eライブラリの高校入試過去問から関連する問題に取り組みました。
 筆記用具を準備して静かに待っている様子は、入試本番さながらです。問題と解答用紙が配られると、岡屋先生から「解き終わっても、しっかり見直して満点が取れるように頑張りましょう」と励ましの声がかけられ、一斉に開始されました。生徒は、真剣に最後まで諦めずに取り組んでいました。

理解が深まる、考えが広がる、友達同士の学び合い

▲ 友達同士で考え方を学び合う

 問題が解き終わると、全員で答え合わせです。「間違えた人は、なぜ間違えたかを考えてみましょう。解説は次の授業でします」と岡屋先生。先に解説をせず、友達同士で考える時間を設けることで、理解を深め、さまざまな視点から考えを広げることもねらいのひとつです。
 難しい問題は、正解した生徒が中心になって解説したり、友達同士で考え方を伝え合ったり、主体的に取り組む姿が多く見られました。

生徒が主体!学び方を選べる自主学習


▲ 学習範囲は自分で決める

 帰りの会が始まる前の10分間に自主学習の時間を設けており、eライブラリのドリルを活用しています。自主学習の時間が近づくと、全員がタブレットを準備します。「自主学習の内容は、生徒が自分で決めるようにしています」と岡屋先生。
 その日の目標や学習範囲を事前に決めることが習慣化されており、チャイムが鳴ったと同時に各自が自分のペースで学習を始めます。

自分に合った学習内容が「自立した学び」の土台になる

▲ 自分の難易度に合ったドリルに取り組む

 生徒ごとに学習内容はさまざまです。発展的な内容を学習する生徒は、要点がまとまっている解説教材を読み、挑戦問題に取り組んでいきます。また、「おすすめ学習」から「苦手をなくそう!」を選択して、苦手を克服しようと取り組んでいる生徒もいました。eライブラリは、自分の強みや弱みを自覚することができます。強みはさらに伸ばし、弱みを克服していこうとする姿勢が「自立した学び」の土台になっているとのことです。

インタビュー

「15歳の大和っ子像」を目指して

 本校では、「大和を愛し、未来にはばたく大和っ子」をベースに、「子どもを前に」「子どもが育つ」をキーワードに教育活動を展開しています。生徒が自信をもって前に立つには、「愛情と承認」が大切と考えており、すべての教員が愛情を注いで、生徒の成長を見守っています。
 学校の取り組みとして、朝学習は読書で活字に触れ、帰りの会の前の自主学習はeライブラリのドリルで学習する活動を2年間続けてきました。アナログとデジタルの学習を使い分けることで、生徒は思考を切り替え、学校生活のリズムにもメリハリがつき、自ら進んで行動するようになってきたと感じています。
 これからも、多様な学びを生徒に提供できるように、ICTを学びの手法の一つとしてバランスよく活用し、自ら判断・選択して活用できる環境を作っていきたいと思います。

校長 河本 政之 先生      

インタビュー

高校入試過去問を使った学習と10分間の基礎学力定着の時間

 10分間の自主学習は、予習や既習範囲の復習など、学習内容を生徒自身が決めて取り組んでいます。同じ10分間でも習熟度によって、取り組める難易度や問題数はさまざまなので、学習する学年や難易度を自分で選べるeライブラリは、自主学習に最適な教材です。
 また、授業では高校入試過去問を活用しています。高校入試過去問データベースは、単元名に沿って関連している過去問を効率よく検索できるので、2,3年の単元の終わりでよく利用しています。年度ごとに他県の問題を組み合わせることで、出題方法の異なる問題に触れさせることができ、生徒からも「他県の問題が解けて良かった」という感想もありました。

岡屋 哲 先生         

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