山口県 宇部市立藤山小学校
自分に合った『学び方』で学習内容の定着 ~eライブラリが学びの選択肢に~

 宇部市立藤山小学校では、『ハッピーあふれる最高の藤山小』というキャッチフレーズのもと、「先生が児童に教えたいと思ったことを一番に実践する」をモットーにさまざまな取組をしています。今回は、児童の主体的な学びを育むために、学びの選択肢としてeライブラリを活用している実践をご紹介します。
(eLAつうしん 2023年12月号)

プレテストのあとは、「学び方」を選んで復習

▲ 確認テストの結果を確かめ、復習教材を選ぶ

<算数>5年:図形の角

 この日の授業は、既習範囲のプレテストから始まりました。各々が自分のペースで取り組み、答え合わせを終えたら、「eライブラリ」「教科書の演習問題」「プレテストをリトライ」から自分に合った学び方を選びます。「eライブラリ」を選んだ児童は、確認テストのあと、つまずいたところを復習教材やドリルで既習範囲の総復習に、真剣な眼差しで取り組んでいました。

友達同士の学び合いから、気づきが生まれ、理解が深まる

▲ 友達同士で考え方を共有しながら取り組む

 難しい問題が出題されると、自然と友達同士の学び合いが始まります。
 あるペアは、四角形の点の位置を変えながら対角線を引き、三角形を3つと4つに分けて考えています。また他のペアでは、四角形の内角を求める方法が複数あることに気づき、根拠を示して説明する姿も見られました。学び合いを通じて、新しい気づきが生まれ、お互いの理解を深まっているようでした。

インタビュー

児童に合った『学び方』を見つけるために

  今回の授業では、「児童が自分に合った『学び方』を見つけるための選択肢」「学習内容の復習と定着」と位置づけてeライブラリを活用しました。児童によって学習方法はさまざまです。まずは、どのようにしたら学ぶ力が身につけられるかを児童自身が知り、そのために最適な学び方を選べるようになることが大切です。
 これまでは、教科書とプリントで学習していましたが、そこにeライブラリが加わることで選択肢が増え、児童の学習方法に広がりをもたせることができました。また、教材にもメリットを感じています。eライブラリとプレテストでは、問題の表現や出題方法が異なり、同じ解答の問題でもプレテストは解けて、eライブラリは解けないことがあります。両者の問題が解けることで、本質の理解につながるため、eライブラリの学習は児童にとって実り多いものになっています。

5年担任 木村 将士 先生     

「できた!」の達成感が、次の学びへの原動力

▲ 学習のあと、植物のイラストを確かめる

 ドリルで総復習をしている児童は、学習要素や難易度を自分で選んで取り組みます。つまずいた問題は、リトライで学び直しすることが習慣になっており、解説や解答解説を確かめながら100点を目指して励んでいました。
 授業の最後は、学習結果を見ながら学んだことをふりかえります。植物のイラストを見た児童からは、「あ!花が咲いた」「テントウムシが来た!」など嬉しそうな声が挙がります。
 eライブラリで学習して「できた!」という達成感と、植物のイラストが変わる期待感から学習意欲が高まり、次の学びへの原動力になっています。

インタビュー

みんなの「やりたい」が集まり、楽しさあふれる学校に

 本校は、近隣に高校・大学がある文教地区に位置し、宇部市内では最も古く150年以上の歴史ある学校です。『「楽しさ」あふれる藤山小学校』を教育目標に、将来、社会の一員として自立し、たくましく生きぬく児童の育成を目指しています。学校運営では、教員がお互いのやり方を押し付け合うのではなく、一人ひとりの持ち味を生かし、自分がやりたい教え方を実践できる環境づくりを心がけています。また、児童も「やらされている」と感じると、なかなか成長できないため、「やりたい」と感じる学び方の選択肢が必要です。
 eライブラリは、問題が難易度ごとに分かれており、基本的な内容を習熟させることで、難易度の高い問題が解けるようになっていきます。さらに、頑張った分だけ植物のイラストも変化するので、学習意欲も高まります。一人ひとりが心から「やりたい」と思える学び方で、主体的に学習していけるように、これからも学びの選択肢を増やしていきたいと考えています。

校長 富田 紀子 先生     

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