京都府 城陽市立今池小学校
主体的な学びを育む学習環境 ~eライブラリが、学習の個性化と指導の個別化の一助に~

 今池小学校では、『学び合い、心豊かに、たくましく』を学校教育目標に掲げ、「思いやり」と「感謝」を大切に学校経営を行っています。今回は、授業や帯時間にeライブラリを活用している実践をご紹介します。
(eLAつうしん 2024年3月号)

一人ひとりの理解状況に沿った教材と指導

▲ 画面に計算式を書き込んで答えを求める

<算数>6年:比例とその利用

 この日は、単元のまとめに紙ドリルを取り組んだあと、eライブラリで実施済みの「確認テスト」から「自動個別課題」の教材で復習しました。
 学習進度や理解度は、一人ひとりが異なるため、岡先生は「指導の個別化」を重視しています。eライブラリに取り組ませることで確保できた時間を、個別指導や習熟度別指導に充て、きめ細やかな指導をしていました。

メタ認知から、主体的な学びを後押し

▲ 学習内容の定着にドリルで復習する

 「ドリルを解くときは、気になる問題やふりかえりの題材にしたい問題のスクリーンショットを撮って、協働学習ソフトに整理しましょう」と岡先生。各々が、解き方のポイントを問題に書き込んだり、『簡単⇔難しい』と分類したりしながら、自分の考え方をまとめています。この活動が、自らの学習のメタ認知にもつながり、主体的な学びを後押ししています。

主体性が高まる!朝学習は全校でeライブラリ

▲ 先生が出題したテスト範囲の課題を選ぶ

 毎週木曜日は、全校児童が朝学習でeライブラリの教材に取り組みます。この日は、テストが近づいていることもあり、先生からテスト範囲の確認テストとドリルが出題されました。「朝学習でeライブラリを活用するようになってから、児童が自らの苦手な部分と向き合い、主体的に取り組むようになりました」と伊藤先生。
 児童は、解説教材で要点を確かめたり、教科書を読み直したりしながら、集中して取り組んでいました。

給食のあとは、みんなで楽しく、いろいろカード帳で反復学習

▲ 国語の「反対語」のデッキをみんなで答える

<国語>6年:反対語 ことわざ

 週に一度、給食のあとは、いろいろカード帳で10分間の反復学習です。「いろいろカード帳で学習するようになってから、初めて見る文章でも、前向きに取り組む姿勢が見られるようになりました」と岡先生。児童は、先生が出題する問題に、声を揃えて、元気よく答えていました。

インタビュー

コミュニケーション力で育む、あたたかい学校

 本校では、『学び合い、心豊かに、たくましく』を基に「知・徳・体」の調和がとれた児童の育成を目指しています。これからの時代を生き抜いていくためには、コミュニケーション力を身につけることが大切です。本校の教員は、結束力が強く、行動力もあります。全教員が協力し合い、全校朝会や授業でコミュニケーションの大切さを、児童へ伝え続けてきました。その甲斐もあり、ほとんどの児童が、自ら進んで挨拶やコミュニケーションを取るようになり、学校の雰囲気も和やかになりました。
 eライブラリは、教科の特性に合わせて活用することで学習効果を高めることができます。低学年からは、漢字の筆順を学習しやすいという声が挙がっており、集中力が高まっていると実感しています。
 今後も、ICTを学習ツールとして正しく活用し、授業で役立てていきたいです。

校長 松野 直記 先生

インタビュー

豊富な教材が教員の業務改善、児童の主体的な学びを促す

 既習内容の習熟と業務改善をねらいに、朝学習からeライブラリの活用を始めました。以前は、朝学習プリントを教員が決めて取り組ませていましたが、教材準備や採点に時間がかかる上に、児童も決められた範囲の学習しかできませんでした。eライブラリには、全学年・教科の教材が収録されている上に、自動採点なので、教材準備と採点にかかっていた時間が大幅に削減でき、業務改善につながりました。
 児童も学習範囲や難易度を自分で決めて取り組めるようになり、主体的な学びを後押しするきっかけになったと感じています。また、算数は問題数が豊富で、繰り返し取り組むことで、多くの児童が計算式を書いてから解答を選ぶようになりました。継続的に利用することで、苦手な問題にチャレンジしようという気持ちが芽生えたり、学習内容をふりかえりながら、計画的に取り組んだり、学びに向かう姿勢も変化してきました。
 今後は、eライブラリを活用する教科を増やし、家庭学習で運用したいと思っています。

教諭 伊藤 恵太 先生

教諭 岡 結子 先生

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