広島県 竹原市立竹原小学校
学び方を自己選択・自己決定できる授業~6年間の総復習と隙間時間でeライブラリを活用~

 竹原小学校では、『自ら学び、つながり、発見する子供の育成』を掲げ、「主体性」をキーワードに学校と地域が支え合い、さまざまな取組をしています。今回は、6年間の総復習と隙間時間でeライブラリを活用している実践をご紹介します。
(eLAつうしん 2024年5月号) ※本件の情報や取材当時(2023年度)のものです

自分で「学び方」を選べる!選択肢にeライブラリ 6年1組

▲ eライブラリで復習する

<算数>6年のまとめ「数と式」

 この日の授業は、6年間のまとめとして、整数・小数・分数の復習をしました。「児童が自分に合った学び方を選び、主体的に取り組めるようにしたいです」と田岡先生。本時は、「eライブラリ」と「教科書の演習問題」から選んで復習できるようにしています。多くの児童が、eライブラリを選び、先生から出題された課題に取り組み始めました。

関連した学習要素は、学年をまたいで復習

ドリル:3年小数/4年小数/ 5年整数

 先生から出題された課題は、3年生から5年生で学習する「整数・小数・分数」です。数と式に関連する学習要素を、順番に取り組むことで、自分のつまずきが明確になり、段階的に復習できるとのことです。児童は、一問一問真剣に取り組み、つまずいた問題があれば、ヒントや解答解説を読み、確認していました。

プレテストは、思考の過程を書いてじっくり取り組む 5年1組

▲ プレテストに思考の過程を書いて答えを求める

<算数>5年:円と正多角形

 5年生は、既習範囲のプレテストから始まりました。田岡先生の授業では、思考の過程を可視化し、道筋を立てて自分の考えを整理する活動を大切にしています。そのため、プレテストの時間を長めに設けており、児童も問題の解き方やポイントなどを丁寧に書いて答えを求めています。この活動を通じて、論理的思考力の向上を目指しています。

隙間時間も「学び方」を自己選択・自己決定し、主体的に復習

▲ プレテストが先に終わったらドリルで復習

 プレテストが先に終わった児童から、「学び方」を自分で選び、さらに既習範囲を復習します。この学習進度の差から生まれる隙間時間に、eライブラリを取り入れています。児童は、ドリルを基本から順番に取り組んだり、解説教材で要点を確かめたり、自分に合った方法で学習を進めていました。
 最後に、ふりかえりの植物の成長を確かめ、「あっ!成長した!」と笑みを浮かべながら達成感を感じている姿も見られました。

インタビュー

「チーム」を意識した学校経営とeライブラリへの思い

 本校は、同窓会や地域・保護者の方に支えられ、150周年を迎えました。そのため、郷土愛と夢や目標に向かって「主体的に学ぶ児童の育成」を目指しています。学校経営では、「チーム」を意識した人材育成を念頭に置き、教員一人一人が役割を果たしながら、得意な分野を生かし、苦手な分野を補い合って、チームとして力を高めていけるよう心がけています。
 今の社会は、生涯にわたって学び続ける時代です。自己選択・自己決定、そして自ら学び続けられることが、これからの社会を生き抜くために必要な力になります。そのため、eライブラリを通じて、「子ども自身が選択して学ぶ力」を身につけさせたいというのが一番の思いです。授業の様子を見ていると、児童は自分に合った学び方で主体的に学習しており、個別最適な学びにつながっていると感じています。

校長 吉本 康隆 先生

インタビュー

主体性を育むために

~eライブラリを活用するときに意識していること~

 eライブラリは、隙間時間を有効的に活用し、基礎学力の定着と「児童の主体性を育成する」ことをねらいに活用しています。具体的には、学習進度差から生まれる隙間時間に、教員の指示が無くても、『自ら学び方を選んで学習する』姿を目指しています。「先に終わった人は、eライブラリで学習しましょう」と最初は指示していました。次に「先生、先に終わった人はどうしますか?」と質問があれば、「どうしたらいいかな?」と投げかけます。次第に児童からも「eライブラリで勉強したら良いと思う」という声が挙がるようになり、今では自身の苦手を克服するために、主体的に取り組むようになりました。

指導方法工夫改善 田岡 孝文 先生

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