ラインズ株式会社は、ICTを通じて「基礎学力向上」を支援します

松阪市立三雲中学校

三重県松阪市立三雲中学校

時間、場所、教科、学年をこえて

ICTで自ら学ぶ力を育む
  ~朝学習・授業・家庭での実践~

 三雲中学校では、2011年の総務省「フューチャースクール推進事業」で全生徒と職員に1人1台のiPadが配布され、以降その環境を生かした実践が進められています。

 eライブラリの活用も4年が経過し、現在は朝学習・授業・家庭学習の3つの場面でドリルを活用しています。『繋がる学習』をテーマとし、空間や時間、そして人と人とをも繋げ、子どもたちの自ら学ぶ力の育成を目指す、三雲中学校での取り組みをご紹介します。

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家庭学習(ダウンロード学習)

 場所や時間をこえた学習環境を

 三雲中学校では、夕活の時間にeライブラリのダウンロード学習アプリを使って、生徒がそれぞれ学習したい単元のドリル問題をタブレット端末にダウンロードし、持ち帰り学習を行っています。 

 生徒たちは、授業の限られた時間内では補えない部分や理解が不十分な部分のドリルをダウンロードすることで、学校内外問わず好きな時間に学習することができます。

 「デジタルの利点は、時間・場所をこえた環境を整えられること」と楠本先生が仰っているように、ダウンロード学習機能により、家庭でも学校内と同じ学習環境が生徒たちに提供されています。

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「何をダウンロードして、何をしたいか?」

 ドリル学習はタブレット操作が苦手な生徒も迷わず操作を行えるため、持ち帰り学習の最初のステップとして利用されるようになりました。生徒たちはタブレットを持ち帰るということに喜びを感じ、現在の持ち帰り率はほぼ100%になっています。

 川口校長先生は、今後のダウンロード学習の展望について「本当に大事なことは機器を持ち帰るという物理的なことではない。どんな問題を選択し、その学習が授業とどう繋がるのかを生徒自身で考えることが大事。家庭でのダウンロード学習を、自分に足りないものを見極め、それを補強するための問題を選択していくという、能動的な活動に結びつけていかなくてはならない」と語ってくださいました。

 ダウンロード学習を行うことの意義は、生徒の主体性を伸ばしながら、学びを広げていくことなのです。

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朝学習の取り組み

 2つの学力を育む

 三雲中学校では、全学年、朝礼前の10分間を朝学習の時間とし、タブレットを使ったドリル学習を実践しています。毎朝10分のドリルを習慣にすることは、チャイムと同時に学習を始めるという文化を定着させるとともに、1日のスタートをスムーズにしたり、頭のウォーミングアップができたりと、教科学習の面以外にも効果があります。

 この朝学習には、2つの力をつけたいという目的があります。1つめは、学習習慣を身に付けて「基礎的な学力」を習得していくこと。2つめは、生徒の「学ぶ力」を養うことです。毎朝のドリル学習のゴールは、生徒がこの時間を自分自身の学びの場としてとらえ、計画的に取り組みながら、基礎学力を身に付けることにあるのです。

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 ステップを踏んで、自己調整学習へつなげる

 このような目的を達成するために、朝学習もそれぞれの学年でステップを踏んで行っています。

 「教員も生徒もいきなりトップスピードで始めるのは難しい。1年生という1つの学年でも、年間を通してやり方を変えていかなければならないし、学年ごとの活用方法も違う」と楠本先生。

1年生のスタート時は先生が単元を指定し、次のステップでは曜日ごとに教科のみを指定するというように、段階的に取り組むことで、「生徒自身で必要な学習を選び、行う」という最終ゴールの自己調整学習に近づけていきます。

 楠本先生は「3年生の3月の朝学習では、三雲中朝学習の集大成が見える形にしたい」との思いで、生徒の成長を楽しみにしています。

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eライブラリは毎日のご飯 ~楠本 誠 先生のお話~

 「学力」を木に例えたとき、葉や実などは目に見える数値で測れる学力。そして根の部分は、意欲関心や思考力といった見えない学力と言われています。今までは数値のような、見える部分が特化されがちでしたが、本当はその木を支える幹や根の見えない部分(意欲関心や思考力)が順調に育っているかどうかが一番大事なところです。そして、その見える学力と見えない学力の両方を支えるのがeライブラリのドリルだと考えています。

 ドリルは、食事で例えると特別なディナーではなく、毎日のご飯です。私たちは特別な日に食べたものに目がいきがちですが、毎日食べるご飯こそ、その人の血となり肉となり骨になっていきます。このように、生徒の毎日の学習を意味付けして伝えていくことで、生徒たちの木、すなわち学び全体を大きく育てることができると考えています。

 今はまだ、朝学習・授業・家庭の3つの場面での活用を少しずつ広げている段階ですが、その3つの活用を繋げて、生徒たちの「自ら学ぶ力」を育成し、一人一人の木を大きく成長させていきたいと思います。

 

授業の取り組み

 苦手分野でタブレットを利用

 授業では、学習内容の定着と確認を目的として、ドリルを活用しています。「タブレットが導入されて何がしたいかと考えたとき、生徒が苦手意識を持っている分野で楽しみを持って学習できたらいいなと思いました」と豊田先生。

 豊田先生の担当する国語では、生徒たちの苦手意識の高い古文と文法でタブレットを取り入れた授業を行ったところ、古文や文法への抵抗感が減り、取り組む姿勢が変わったそうです。

 「1人1台でタブレットを使えるようになったことで、生徒が自分のペースで、自分の力に応じたドリル問題にチャレンジできるようになりました。また、単元内の教材をコンプリートしようとする気持ちが生まれ、やる気が高まっています。タブレットは『学習意欲』を高めてくれる道具です」と、豊田先生は笑顔で語ってくださいました。

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 教科をこえた学びの一体化

 教科担任制の中学校では、指導方法や教材が教科ごとに異なりますが、タブレットやeライブラリといった共通の教具・教材が関わることで、学びの一体化が生まれます。

 「教科同士が繋がることで、生徒の学びも繋がっていきます。また、教科同士が繋がることによって、それを指導する教員同士も繋がっていきます。タブレットという共通したツールが入ったことで、その使い方を若手の先生がベテランの先生に教えたり、ベテランの先生の伝えたいことを若手の先生がアプリを使って実現するなど、教員同士で助け合う機会が増え、お互いが向上していると感じています。タブレットの可能性は無限ですね!」と、豊田先生。

 学びの一体化は、子どもだけでなく先生方も巻き込みながら、学校全体に広がっていました。

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生徒の楽しそうな顔が励みに ~豊田 多希子 先生のお話~

 タブレットが入ってきて一番良かったと感じたことは、これまでの自分の授業作りを見直すきっかけになったことです。タブレットを使うことで、「使い方をどう説明するとわかりやすいかな?」というところから自分の話し方を見直したり、どうしたら授業で有効にタブレットを使えるのかと悩んだことで、初心に戻って「わかりやすい授業とは何か?」を考えるきっかけを与えてもらいました。

 ICTに関しては苦手意識があり、授業を組み直すことへの不安もありましたが、使ってみると生徒たちがすごく楽しんで取り組んでいました。その姿を見て、「頑張ってよかった。次も使ってみよう!」と思い、その後の授業作りも進めることができました。生徒たちの姿が一番の支えであり、力になりました。 

 eライブラリについても、教師としては紙のドリルと同じだと思っていましたが、生徒たちの認識は違っていて、取り組むときの顔つきが違います。その姿を見ていると、やっぱり次も使おうと思います。子どもたちのために良い授業をしたいというのが教師の本質なので、これからも他の先生方と一致団結して授業作りを進めていきたいと思います。

 

生徒たちの声

3年生の生徒に家庭でのダウンロード学習についてインタビューをしました。

Q.eライブラリを使った学習の感想を教えてください                      
A.問題を間違えたときに解説をみると、詳しく内容が書かれているので、次に問題をみたときに直しやすくなります。

 

Q.どんな教科の問題をやることが多いですか?                         
A.社会や理科の暗記が必要なものをやることが多いです。

 

Q.ダウンロードするときは、どんな気持ちですか?                       
A.ワクワクします!!

 

Q.eライブラリを使った学習で、自分の目標を立てていますか?                 
A.はい。全問正解するのを目標としてやっています。 

 

Q.紙のドリルと比べて、タブレットでのドリルはどうですか?                  
A.タブレットでやる方が爽快感があります。○がでると「よしっ」って思います。

 

Q.eライブラリの学習は手応えや達成感を感じますか?                     
A.はい。とても感じます!

 

Q.ダウンロードする教材を選ぶときは、どのように選んでいますか?               
A.まだ習っていない教材を予習として使うときもあれば、授業で習ったところの復習として使うときもあります。

 

Q.何の教科をすることが多いですか?                             
A.理科や英語が多いです。

 

Q.家ではどんなときにダウンロードしたドリルを使っていますか?                
A.ご飯を食べる前やお風呂に入る前の隙間時間を使っています。時間は短くて3分くらいで、長いと15分くらいかけるものもあります。

 

三雲中学校が目指すもの ~川口 朋史 校長先生のお話~

 本校でICTを使った学びを進めていく中での一番のゴールは、生徒たち自身が主体的に学び、その学習が、場所や教科、家庭・学校といった場所をこえて繋がり、循環していくようにすることです。そのために「繋がる学習」の環境を整えています。

 その取り組みの1つとして、昨年度からタブレットの持ち帰りを実施しました。最初は「持ち帰って壊したらどうするのか」などと保護者から心配の声が上がることもありましたが、家庭訪問のときに保護者1人1人に説明するなど、対応を丁寧に行ってきた結果、最終的には理解を得られ、すべての家庭から許諾をもらうことができました。文書だけでなく、Face to Faceで向かい合って、持ち帰る目的や学習方法、運用を説明したことが大きかったと感じています。

 学校長として、三雲中学校の生徒たちには、本校の環境を最大限に活かし、「学び続ける力」やグローバル社会を「生き抜く力」を身に付けてほしいと願っています。そのために教員も、タブレットを最大限に活用した授業作りや、タブレットを切り口にした生徒指導や授業規律の指導など、学力や教育効果を上げようと日々取り組んでいます。

 今後も地域の方々の協力を得ながら、職員が一体となって、生徒たちの「生きる力」の育成に迫っていきたいと思います。

 
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